【食品表示の豆知識】「砂糖不使用」と「糖類ゼロ」の本当の違いと裏ラベルの秘密

生活

実は私、「食品表示検定」という資格を取得しまして、それ以来、普段の買い物のときも商品の裏側にある「原材料名」や「栄養成分表示」のラベルをじっくり眺めるのが前職の影響で癖になっています。

そんな私がスーパーやコンビニの棚を見ていると、パッケージに魅力的なキャッチコピーが書かれた食べ物や飲み物がたくさん並んでいるのがよく目に留まります。 特に健康やダイエット、日々の体調を気にしている時、つい手が伸びてしまうのが「砂糖不使用」「糖類ゼロ」といった言葉。

「お、体に良さそう!」「これなら太らないかも!」

そう思って買ってしまいがちですが、実はこれらの言葉、=(イコール)糖分が入っていない、カロリーが低い」という意味ではないことをご存知でしょうか?

実は日本の法律(食品表示基準)でガッチリとルールが決まっていて、文字通りのイメージだけで選ぶと、ちょっとした「言葉の罠」にハマってしまうことがあるんです。

今回は食品表示の知識をベースに、知っているだけで毎日の買い物の見方がガラリと変わる裏側の豆知識を、分かりやすく噛み砕いて解説します!

「砂糖不使用」のワナ:砂糖を使っていないだけ!

まずはよく見かける「砂糖不使用」や「ノンシュガー」という表示です。

これを見ると「甘くないのかな?」「糖分が入っていないんだな」と思ってしまいますが、本当の意味はこうです。

【砂糖不使用の本当の意味】
製造の工程で砂糖(ショ糖)や、はちみつ・水あめなどの「糖類」を後から足していませんという意味。つまり、「後からわざわざ砂糖は入れていないよ」と言っているだけで、原材料そのものに元から含まれている糖分は、そのままガッツリ入っているケースがほとんどなんです。

よくある具体例:フルーツジュースやスムージー

「砂糖不使用!果汁100%ジュース」と書かれた商品をイメージしてみてください。 砂糖は足されていませんが、果物由来の「果糖(糖分)」がたっぷり含まれています。そのため、コップ1杯飲むだけで角砂糖並みの糖分を摂取することになり、カロリーも普通に高い、なんてことはよくあります。

「砂糖を使っていない」だけであって、「糖質ゼロ」でも「低カロリー」でもないのが、この言葉の隠れた罠です。

「糖類ゼロ」のワナ:甘くない訳じゃない!

次に、缶チューハイや清涼飲料水、お菓子などでよく見る「糖類ゼロ」や「糖類レス」という表示です。

「糖類がゼロなら、もう太る要素はないのでは?」と思ってしまいますが、ここに食品表示の大きな落とし穴があります。そもそも、栄養成分の世界では「糖質」と「糖類」は完全に別物として区別されているんです。

  • 糖質
    炭水化物から食物繊維を除いたもの全般(デンプン、オリゴ糖、糖アルコール、砂糖など全て含む大グループ)
  • 糖類
    糖質の中のさらに一部である「単糖類(ブドウ糖など)」と「二糖類(砂糖、乳糖など)」の小グループ

つまり、「糖類ゼロ」というのは、この小グループの砂糖などが「100gあたり0.5g未満しか入っていませんよ」という意味に過ぎません。大グループである「糖質」の仲間(エリスリトールなどの糖アルコール)や、人工甘味料(スクラロースなど)を使って、しっかりとした甘みをつけているのです。

知っておきたい「代替甘味料」の注意点

「糖類ゼロだから罪悪感なし!」と頼りすぎるのには、実はちょっとした注意点があります。

  • お腹がゆるくなることがある(糖アルコール) 「キシリトール」や「エリスリトール」「マルチトール」といった糖アルコールは、体内で吸収されにくいためカロリーが低いというメリットがありますが、一度にたくさん摂るとお腹がゴロゴロしたり、ゆるくなったりする性質があります。パッケージの隅に「体質によりお腹がゆるくなることがあります」と書かれているのはこのためです。
  • 味覚が強い甘みに慣れてしまう(人工甘味料) 「アセスルファムK」や「スクラロース」などの人工甘味料は、砂糖の数百倍の甘みを持っています。カロリーはゼロですが、この強い甘みに舌が慣れてしまうと、普通の果物などの自然な甘みを物足りなく感じてしまい、かえって甘いものが欲しくなるという「脳の罠」に陥ることがあります。
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家にあった紅茶ですが、カロリーオフのものでなくても甘味料が入っているものがあります。添加物には規定量があるため完全に悪者ではないです。
ただ、個人的に甘味料が多いカロリーオフの飲料は飲みごたえがないイメージはあります。

さらにディープな豆知識:裏ラベルにも書かれない「キャリーオーバー」の存在

商品の裏側にある「原材料名」のラベルを見るようになると、ある日こんな疑問が湧いてくるかもしれません。 「じゃあ、この裏ラベルに書かれているものが、その食品に使われた全ての成分なのかな?」と思うかもしれません。

実は、ここにもう一つ、食品表示の面白いルールがあります。それが「キャリーオーバー(及び加工助剤)」という、【原材料の段階では使われていたけれど、最終的な商品には表示しなくていい】という免除ルールです。

【キャリーオーバーとは?】
原材料の持ち越しという意味。原材料を加工する段階で、そこに含まれていた添加物などが、最終的な商品を作るときには「量が少なすぎて、効果を発揮していない」と判断された場合、ラベルへの記載を省略していいという決まりです。

例えばこんなケース

分かりやすい例で言うと、スーパーで売っている「お煎餅」です。 お煎餅に味付けする「お醤油」の段階では、お醤油を長持ちさせるための保存料(添加物)が使われていたとします。しかし、そのお醤油をお煎餅に塗って焼き上げたとき、最終的なお煎餅の段階ではその保存料は量が微量すぎて「お煎餅を長持ちさせる効果はもう残っていない」状態になります。 この場合、お煎餅の裏ラベルには、その保存料の名前を書かなくても法律上OKになるのです。

同じように、「砂糖不使用」と書かれたお菓子やジャムでも、その原材料(例えばドライフルーツなど)を加工・保存する段階で使われたごくわずかな成分や糖分が、このキャリーオーバーとして最終的な表示には出てこないケースもあります。

裏ラベルはとても親切で確実な情報源ですが、実は「法律によって、書かなくてもいいとされている隠れた成分もある」というのを知っておくと、食品表示の見方がさらに何倍もディープで面白くなりますよね。

一目でわかる!「砂糖不使用」と「糖類ゼロ」の比較表

今回のポイントをお買い物の時にパッと思い出せるように、表にまとめました。

表示の言葉本当の意味(ざっくり言うと)注意するポイント
砂糖不使用製造時に砂糖やはちみつを足していないだけ。素材そのものの糖分(果汁など)がそのまま入っているので、カロリーや糖質が高いことがある。
糖類ゼロ砂糖やブドウ糖などが100g中0.5g未満人工甘味料や糖アルコールで甘みを足している。摂りすぎるとお腹がゆるくなることがあり、「糖質ゼロ」とは限らない。
表示原則、使われているものが全て書かれている。実は最終商品に効果がない微量な成分(キャリーオーバー)は、表示を免除されている。

まとめ:言葉の仕組みを知って、賢く楽しく買い物しよう!

今回は、お買い物の時にちょっと気になる「砂糖不使用」と「糖類ゼロ」の本当の違い、そして裏ラベルのさらに裏側にある「キャリーオーバー」の仕組みについてお話ししました。

「表示されている言葉がすべて正しい・間違っている」というわけではありません。それぞれの言葉や法律の本当の意味を知った上で、「今日はお腹が弱いから糖アルコールは控えめにしよう」「果物そのものの甘さを楽しみたいから砂糖不使用を選ぼう」と、自分の目的に合わせて賢く選べるようになることが大切だなと思います。

次回の買い物のときは、ぜひ商品の裏側をひっくり返して、小さな栄養成分表示や原材料を見て楽しんでみてくださいね。

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